小沢

子どもも農作物も
すくすく育つ自然環境。

伊那西地区の中で最も東側、中央アルプスを源流とする小沢川が少し川幅を増して穏やかになったあたりに、実り豊かな田畑が広がっています。昔から変わらない田舎らしさを保ちながらも、徒歩や自転車圏内には保育園・幼稚園・小学校・中学校・高校があり、市街地や上伊那の基幹病院である伊那中央病院にも比較的近いなど、伊那西の中でも生活利便性が高いエリアです。

小沢の イイ ところ

1.農ある暮らし向き
2.子育てしやすい
3.市街地に近くて便利

小沢川沿いに広がるのんびり穏やかな地。

小沢川に沿って東西に長く広がる集落で、約130戸が暮らしています。代々続く農家が多いですが、Uターンや移住で新しく入ってきた世代も少しずつ増えています。のんびりとした田舎らしさと利便性を併せ持つエリアとして、特に小規模農業や家庭菜園を始めたい人や子育て世代から人気があります。


小沢区の交流センターを境に、上流側を中小沢、下流側を下小沢と呼び、16組に分かれて地区活動をしています。下小沢の東側は市街地の荒井に接しており、伊那小学校の学区に入るため、伊那西小と伊那小のどちらかを選んで通うこともできます。

谷間のため風が比較的穏やかで、冬は冷えますが積雪は多くありません。春には川沿いの桜と南アルプス遠景のコラボレーションを、秋には紅葉や山の実りを楽しめます。サルやキツネ、タヌキなどの野生動物も時々顔を出します。川や水路にはオタマジャクシや魚、林には昆虫がたくさんいるので、幼い子どもと親が網を手に一緒になって遊ぶ姿も見かけます。


集落は伊那西部広域農道から東側、小沢川や県道443号内ノ萱伊那線(権兵衛街道)に沿って東へと長く連なっています。小黒川スマートインターから車で約5分、市街地からは車で約5分でアクセスできます。

小沢での 暮らし

昔ながらの田畑と
面倒見のいい人たち。

小沢には「昔から変わらないもの」と「今の時代が求めるもの」の両方があります。

「昔から変わらないもの」とは、豊かな自然と田舎らしいのんびりとした風情。山、川、谷、林、そこで生きる動植物、田畑を耕して日々を紡いできた人々特有のあたたかさ、どれも今なお引き継がれている地域の宝です。人口減少により地区行事は縮小してきたものの、伝統行事や地域交流、子ども会の行事などを大切にしており、中でも、お盆の迎え火として80年以上も伝わる「振り万灯(ふりまんど)」では、子どもたちが火の持ち手として参加し、小沢の伝統をつないでいます。

昔から農業を営む人が多く、日常的に助け合って暮らしてきたためか、今でも世話好きな人が多いです。農作業の手を止めて佇んでいると、誰かしらが寄ってきて、ワイワイとおしゃべりが始まることも。畑仕事の先輩が多いので、農ある暮らしをしたい人にはうってつけかもしれません。

一方、「今の時代が求めるもの」とは生活の利便性。小沢は谷間の集落でありながら、まわりを国道や県道に囲まれ、中央道のインターチェンジや駅、市役所などにも近い立地です。都会から地方に移住を考えているけれど、教育や医療面などに不安があり、限界集落のようなところに一気に引っ越すのは抵抗があるという人には、便利で暮らしやすい土地かもしれません。

代々伝わる土地や家が多いため、移住希望の方に提供できる住まいは多くありませんが、タイミングよく空き家が見つかれば移住ウェルカムです。空き家バンクに未登録の物件も時々出てきます。

小沢の
日々を知る
小沢の日々一覧

小沢の み どころ

振り万灯

お盆の伝統行事。麦わらを束ねて縄をつけ、火をつけて大きな円を描くように振り回す。一度は途絶えてしまっていたが、2007年に継承と世代交代を目的に育成会などが中心となり復活した。

月見松遺跡

縄文〜平安時代の大遺跡。規模の大きさや出土品の豊かさは全国屈指。1977年に出土した土偶「つきミン」は5cm程と小さく、妊婦を表現したものとされている。

中小沢諏訪社

三峯社/第六天神社/天宮天神社/天満天神社があり、境内の一画には三峯社のお仮屋もある。

御柱祭

中小沢諏訪社にて開催される7年に一度のお祭り。子どもたちも一緒に皮むきを行い、境内に建てる。

INTERVIEW

小沢に暮らす人

田畑 直樹さん

実家を継いで、両親と農業をしています。このあたりは昔から農家が多く、田畑という姓も多いです。水が豊かで谷特有の穏やかな地形のため、お米、とうもろこし、ブロッコリー、ネギなどさまざまな作物が採れて、農作物がおいしく育つ土地だなあと感じています。小沢には畑仕事の「先生」があちこちにいて、畑を見守ってくれているので、農業初心者の方でもまわりの人からいろいろと教えてもらえますよ。

私が子どもの頃は、天狗の祭りや豊年祭りなど、地区をあげて行う祭事がたくさんありました。住民が減って今ではほとんどなくなってしまいましたが、お盆の「振り万灯」は次の世代につなげていこうとしている伝統行事です。火を扱うため消防団をはじめとした多くの方々の協力を得て、先祖を想う大切さを子どもたちに伝えています。

今では子どもの数も多くありませんが、小学生は登校班を組んでみんなで森道を上っていきます。小沢の自然の中でたくましく成長していく姿を大人たちは見守っています。もっと幼い子どもたちは、田んぼや林で何かを見つけては楽しそうに遊んでいます。

小沢には目を引く観光スポットや華やかな見どころは少ないかもしれません。石碑やお社も静かに佇んでいます。ただここには、四季折々で表情を豊かに変える自然と穏やかな空気があります。私自身、大人になった今、小沢で農のある暮らしを重ねながらしみじみ幸せを感じています。

子どもにとっても、大人にとっても、いい土地だと思います。

小沢に暮らす人

浦 憲明さん

2022年の冬、埼玉県から移住してきました。

山に関わる仕事をしていることもあり、中央アルプスと南アルプスのどちらにも近い伊那谷で物件を探していました。空き家バンクで見つけた古民家を購入し、自分たちで手を入れながら暮らしています。

冬でも雪があまり降らない伊那谷の中でも、小沢は山が近いわりには雪が少なく、一年を通じて過ごしやすいと聞いています。ただ、移住して最初の冬にとても冷え込んだのでちょっと驚きました。

移住にあたっては物件購入前に、小沢区の区長さんとの面談がありました。小沢のことや地域活動などについてしっかり説明していただき、自分のこともお話しして、お互いに違和感がないようにしてもらえたので、移住してすぐに地域に馴染むことができました。

他の地域のことはわかりませんが、小沢は、みんなが気にかけてくれる土地だと感じます。空き家があったからこその出会いでしたが、今では、ここで長く暮らしていきたいと思っています。