伊那西小学校

自然に親しみ、
森に育つ。
伊那⻄みんなの
小学校。

ますみヶ丘の森の中に、
伊那西唯一の小学校があります。
ここはきっと、
日本でいちばん森に近い小学校。
子どもたちは自然に親しみ、
個性と感性を芽吹かせています。

伊那西⼩学校について

70年以上の歴史を持つ伊那西小学校。いちばんの特徴は「森(学校林)」です。
開校翌年の1951年、校舎の南側にカラマツ2,500本の植樹が行われました。それから伊那西地域の人々と学校が持続的に手入れをしてきてくれたおかげで、今では校舎が埋もれるほどに豊かな森に育っています。この森を子どもたちは「林間」と呼んで親しみ、森で長い時間を過ごしています。

入学した1年生は林間でマイツリーを決め、3年生まで草木について学びながらマイツリーと一緒に育ちます。木の実を採ってジャムを作り、校内で振る舞ってくれる学年もあります。学校行事や運動の場としてだけでなく、歌や劇の発表、草花や昆虫の観察、アカマツの保護活動、そして日常的な教科学習も林間で行っています。

伊那西小学校は1学年10名程度という小さな小学校ですが、子どもたちは「森はぼくらの教室だ」というスローガンを掲げて、広く深く豊かな自然環境で、元気に学び合っています。

森まで駆け足10秒!

約1.4ヘクタールもの広大な林間の木々は、カラマツ、アカマツ、コナラ、ウワズミザクラなど。 校舎のすぐそばに学校林を持つ学校は、森が多い長野県でも非常に珍しいそうです。春から冬にかけて子どもたちは林間をマラソンで駆け回り、地域の人々や専門家に教わりながら、自分たちの手で雑草抜きや根や枝の整備を行っています。

地域と一緒に学ぶ

「信州型コミュニティスクール」の取り組み以前から、伊那西小学校では、地域の人々が自分ごととして学校を思い、得意分野を活かして関わってくれています。廃材や木材で小屋や楽器を自作する方法も、絶滅危惧種のミヤマシジミの保護も、伊那西で暮らす先輩たちが教えてくれました。OB・OGが多い「伊那西地区を考える会」メンバーも学校林の整備などを積極的に行っています。

少人数での学習

現在、伊那西小学校は1学年1クラス(10名前後)です。教室でも林間でも先生の目がしっかりと行き届き、一人ひとりの個性を尊重した学習や活動を行うことができています。 校舎や教室のサイズは一般的な学校とほぼ同じなので、広々とした学習環境です。校内ではみんなが友だちで、学年を越えて「○○さん」と名前で呼び合っています。

小規模特認校

伊那⻄⼩学校は
伊那市内の
どこからも通える
小規模特認校です

特色豊かな環境で学べる「小規模特認校」

伊那西地区の子どもたちは、ほとんど全員が伊那西小学校に通います。伊那西地区では少子化が進んで児童数が減ったため、2018年からは伊那市内の学区外からも通える「小規模特認校 」になりました。小規模特認校とは、各学年15人までの少人数教育で「特色ある教育環境を活かして、一人ひとりの個性を尊重し、明るく伸び伸びとした教育」を目標とする公立小学校です。現在、伊那市には3校の小規模特認校があります。

近年はこの制度を利用して入学する児童が増え、2022年度は全校児童の約30%が学区外から通っています。

伊那西小学校の特色は、目で見て感じてもらうのが一番わかりやすいです。転入学を検討している方は、ぜひ親子で学校見学にお越しください。

⼀⼈ひとりが主役!

クラスの人数が少ないので全員に発表や発言のチャンスがめぐってきます。なお、特認校制度を利用した学区外からの通学は各学年15人定員です。

縦割り活動

体育は2学年で行う複式で、日常的な掃除や林間作業は1〜6年生の縦割り班で活動。異年齢の関わりの中で多様性を学び、自分の役割や社会性を身につけています。

伊那西小学校の特徴

森の教室と森のステージ

「森の教室」は、林間で伐採した木を資材に、地元の林業企業の指導を受けながら児童や保護者も参加して作った屋根付きの屋外学習施設です。1〜2学年が一緒に学べる机と椅子があり、校内Wi-Fiやプロジェクターも整備されているのに加え、2022年(令和4年度)には市内で唯一、森にもWi-Fiが整備されました。ここでは森の素材を活かしたものづくりなども行いますが、特別な体験だけでなく、ふだんの国語や算数といった教科学習でも気軽に使っています。
森の教室の対面にある「森のステージ」は、子どもが30人ほど乗れるステージで、音楽や体育の授業だけでなく、週末にときどき行われる地域主催のコンサートなどの会場にもなります。

実践的な⾃然科学探究

すぐそばに森があるからこそできるのが、日常的に「森に育つ」体験です。長野県林業センター信州大学農学部の専門家、地元企業の林業職人などが継続的に学校を訪れて、プロフェッショナルな学びを子どもたちに伝えています。また、校内にも「小規模特認校教育コーディネーター」という専門教員がいるので、伊那西小学校の特色である森と子どものつながりを徹底して考え実践することができています。

ICT活用は都会以上?!

文科省のGIGAスクール構想よりも早い時期から、一人ひとりにiPadが貸与され、ICTを活用した学びが一足早く進んでいたのも伊那西小学校の特徴です。教科学習での一般的な教材利用のほか、動画撮影・編集アプリを使って大好きな林間のプロモーションムービーを子どもたちが自作するなど、クリエイティブな学びにも活用しています。

地域みんなが集まれる場所

伊那西小学校の林間は、伊那西のみんなにとっても楽しい学び舎です。「伊那西地区を考える会」のメンバーをはじめとした地域の人たちが、ときどき週末に、ピアノコンサート、アートやお芝居、木工のものづくり会など、楽しいイベントを開いてくれます。伊那西小学校の児童を中心に、先生や保護者、そしてさまざまな年齢の人たちが集まってきます。伊那西地域の人は、みんな、伊那西小学校の林間が大好きなんです。

アクセス・地図

伊那市ますみヶ丘6949番地2
TEL 0265-72-2632
FAX 0265-72-3145